小中学生の「宿題」は成績向上に効果無しのデマ記事に見る英語教育の重要度

学校の宿題は悪なのか?日本は時代遅れなのか?

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週刊事実報道が掲載したこの記事。内容は米国デューク大学の脳神経学者ハリス・クーパー教授が「小中学生の宿題は効果がなく高校生でも2時間以上かかる宿題は成績を下げるため避けるべきだ」と発表したと週刊事実報道が報じている。

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またこの記事では、それに追随し世界的にも学校の宿題は減少傾向であり、なんとロシアやフランスでは法律で宿題が禁止されている。それに対して日本は旧態依然として今も宿題が学校で出され続け、教育改革が極端に遅れているという論調を展開している。
この記事は「詰め込み教育は良くない」という記者本人の教育批判が前提として書かれているように思われる。そしてハリス・クーパー教授の論文はそれを担保するものとして引用されている。

え?英語の原文読んだら全然違うくね?

ところが、インターネットで大学での研究報告や論文は全て掲載される昨今。英語の原文がネット上に掲載されると英語がわかる人などから「え!?全然意味違うじゃん?」と、まるで戸田奈津子の翻訳バリに間違えてるとの指摘が相次ぎます。

biz-journal.jp

けっこう戸田さんの誤訳は有名で、町山智浩さんとかボロクソに言っていますね。

 

 

 

 

 

で、元ネタであろう該当のハリス・クーパー教授に関する記事はこちら

today.duke.edu

この論文は、1987年から2003年に研究した分析を論文にまとめたものであり。多すぎる宿題は効果に疑問をなげかけていますが、基本的に宿題と成績向上は良い関係であると結論がまったく逆になっています。ましてや、意味がないなんて全然言っていない。

DUKE STUDY: HOMEWORK HELPS STUDENTS SUCCEED IN SCHOOL, AS LONG AS THERE ISN'T TOO MUCH
研究:デューク
宿題は学校での成功を助けます、ただし多すぎなければ。

彼が研究でフォーカスしているのは、どちらかと言うと自発的なものか義務的なものか(やらされているもの)によって効果がどれだけ違うかどうかを研究しているようです。
宿題は時間管理や勉強の習慣を身につけるにはポジティブだとも言っています。

Duke University researchers have reviewed more than 60 research studies on homework between 1987 and 2003 and concluded that homework does have a positive effect on student achievement.

デューク大学の調査チームは、1987年から2003年の60以上の研究を再調査し宿題が学生の成績にプラスの効果をもたらすと結論付けました。

また、どうすれば効果的か?という検証を研究しているのであって「意味がない」などとは全然言っていません。

悪意のもった意訳?誤訳?自分の意見で言いなよ

この記事に関しては、元記事やハリス・クーパー教授の論文を理解する英語力がなかったというよりも、詰め込み教育批判などの自分のイデオロギーの主張のために海外の記事の都合のいい部分だけを引用して切り貼りつなぎ合わせ、自分の記事の信憑性を保管する材料にしようとしたという事でしょう。

その記事の信頼性を有名大学の教授の名を借りて担保しようとした。
という、とても品性のない報道姿勢が見受けられます。
百歩ゆずって、自分と合わない主張でも「このように書いてあるが、自分は違ってこう思うんだ」というのはジャーナリストとしてありだと思います。
しかし、人の意見を曲解し海外での既成事実のように事実をねじまげるのは、その主張が「合っている」「間違っている」以前の問題です。仮にもプロの報道者として良いのでしょうか?ハリス・クーパー教授がいちいち日本語の雑誌の記事などを読んでないだけで、引用に関して許可を取ったとも思えず。この日本語の記事を英訳して読んだら激怒するかもしれません。

 

こういう記事にだまされないためにも、基本的な英語力が必要ではないでしょうか?

この手法は、教育に限らず疑似科学や政治にもよく使われます。まるで、海外ではそれが当然ですよと言わんばかりに利用されます。

このように日本のマスコミは、変な選良意識があるため一般の人は英語なんて読まないとタカをくくっています。そろそろ、そういう時代を終わりにするために英語教育を見直すべきかもしれません。

この記事が世界はこうだよ、日本は遅れてるんじゃないの?という内容を書いていますが、むしろその報道姿勢のほうがガラパゴスで日本は遅れてる事を意味してしまっているのではないでしょうか?

 

転移性乳癌(末期癌)の免疫療法による世界初の「完全な腫瘍の退縮」例の報告

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米国の研究チームは6/4日、転移性の進行癌の乳がんの患者に対して行った「新たな免疫療法アプローチ」で完全な腫瘍の退縮になったとし、腫瘍がない状態を22ヶ月継続していると発表した。

Immune recognition of somatic mutations leading to complete durable regression in metastatic breast cancer | Nature Medicine

 

世界中のがん研究者から期待の声が上がっている。

49才だった患者は化学治療で結果が好転せず、リスクを覚悟で臨床試験に参加。

女性の腫瘍から取り出したリンパ球を調べ、がん細胞に反応するリンパ球の種類を特定。

免疫チェックポイント阻害剤と研究室で再活性化された抗腫瘍リンパ球を体内に戻し「完全な腫瘍の退縮」の結果を出した。

免疫チェックポイント阻害剤とは、有名なオプシーボ(ニボルマブ)などがそうだ。

がん細胞と戦うために免疫力をあげることは効果的だが、免疫力を意図的に上げすぎると健康な細胞も攻撃してしまうために、人間の身体は自然にブレーキをかけるようにできています。バランスをとるわけですね。

このリミッターははずすのは免疫チェックポイント阻害剤です。ヤーボイ、キーロルーダなど相次いで承認され、これらの薬は毒をもって毒を制すに近かったレガシーな抗がん剤とアプローチが違います。

 

 

 

個人に合わせた抗がん治療

世界的にもここまで進行してしまった乳がんで、しかも化学治療でめだった結果が得られなかった症例で「完全な腫瘍の退縮」になったことは前代未聞だそうです。

治療中の人には期待せざるおえない話ですね。

この人の特性や個人の免疫の特性もありますが、この結果が是非多くの人に適用できる手法へと繋がって欲しいですね。

 

少し前にとりあげた、早期に発見するための2つの技術

jinkosky.hatenablog.jp

jinkosky.hatenablog.jp

 

これらによって、早期に発見し、仮に発見されても個人の合わせた治療で癌を完全な退縮できる日が来るといいですね。

 

霊芝に効果があるというのは医学の話でなく、中国ビジネスのロビー活動のたまもの

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霊芝は、マンネンタケ科に属するキノコ(別名:万年茸/マンネンダケ)で漢方薬として主に中国、日本などに分布します。主に中国や台湾で研究されています。
煎じて飲んだり、薬用酒にしたりすることで希少性の高いキノコとして後漢時代から用いられてきたようです。
この霊芝に効果があると主張している人たちは「ベータグルカン」などの多糖成分ややテルペノイドなどを含み有用であると説いています。

有用性に対する報告は限られる、しかも・・・

現代は漢方や各地に信仰がある薬草や物質なども、本当に効果があるのかを医学的に研究することがめずらしくない。癌に対する研究で、本当に効果があるものが見つかれば有益である。
逆に効果がはっきりと確認されないものは、無料ならいざ知らず代替治療として高価に価格で購入するのはおすすめできない。
霊芝に関してはどうだろう。
2005年ニュージーランドのグループが、進行肺癌患者に霊芝から分離した多糖成分を服用させたところ、免疫指標には明確な差はなかったと報告しています。

Effects of water-soluble Ganoderma lucidum polysaccharides on the immune functions of patients with advanced lung cancer. - PubMed - NCBI


2010年京大のグループが前立腺癌患者に鹿角霊芝を摂取させたが抗癌効果は観察されなかったと方向されている。

Medical mushrooms used for biochemical failure after radical treatment for prostate cancer: an open-label study. - PubMed - NCBI


ところが、2006年、2009年、2012年と改善する効果があったという報告がされています。
だが、このいずれも2006年は中国のグループが進行大腸癌患者に霊芝から分離した多糖成分を服用させると、NK細胞活性などが上昇したと報告されています。
2012年も乳がんホルモン療法実施中患者にQOLが改善したと報告されています。
2009年も台湾のグループが化学療法/放射線療法を行っているガン患者のリンパ球数の低下が抑えられたと報告しています。おかしな事に、ポジティブな報告を行っているのは中国と台湾のグループだけなのです。

何故医薬品として認められないのかを、是非冷静に考えて

これは素直に考えて霊芝も含めて漢方などの中華圏のビジネスのロビー活動によって、学術的な報告が行われてると考えるのが素直です。他の国でひとつでもポジティブな報告があがれば理解ですますが、端的にいって医学界では相手にされていない状態です。
東洋医学に神秘は西洋医学では解明できない、というような事を言う人もいますが、漢方で実際にエビデンスが証明されたものは現代の医薬品にマージされています。
だとすると、この現代にゲノム解析をもってしても実証事件でも効果が確認されていないものは、宇宙人と同じでいない証明はできないけど、現在においてはだれも実在を証明できないものです。

 

 

 

不老不死の望んだ皇帝がもたらしたもの

中国料理の美食は、各年代の皇帝が絶対的な権力を持ち不老不死を追求した背景があります。なんとか皇帝に取り入ろうとするものがあとが立たず、料理法だけでなくめずらしい食材、手に入りにくい食材を探し求め献上します。
ツバメの巣やフカヒレ、亀や猿の脳みそなどの料理が生まれた背景でもあります。
ただ食だけでなく、もちろんそれは漢方にも影響があり冬虫夏草や、崖にしか生えないキノコなど様々な珍品を薬にして献上してきたわけです。もちろん今のサプリと同じで珍しいほど尊ばれたわけです。
霊芝もそういった中で生まれて来た一つです。血液の凝固作用はあるようなので、何かの症状には効果があるかもしれませんが、少なくとも現在では癌には効果が証明されていません。
どちらかというと、癌という大きな市場に食い込むために効果を喧伝してると考えるのが普通です。

以前に書いた

jinkosky.hatenablog.jp

は、完全にこういった代替サプリ商品などの広告手法を念頭においた注意喚起なので、これから少しは変わるかもしれませんが、サプリ業界のロビー活動で骨抜きにされ厳しい懲罰がないので、まだ根本的な解決には至らないでしょう。

あのこういう広告でよく見る、適当につくった個人談みたいな感想も明確に問題であると指摘されています。

個人的な感想では、藁にもすがりたい病人にたいして高価なものを売りつけてまで金儲けがしたいか?という品位の問題だと思っている。

アストラゼネカ日本法人、世界初のPARP阻害剤‐再発卵巣癌治療薬「オラパリブ」発売

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アストラゼネカ日本法人が世界初のPARP阻害剤である「リムパーザ錠100mg、同150mg」(一般名:オラパリブ)を発売した。
PARPは、DNA損傷に伴い活性化され、核タンパク質にADP-リボース残基を付加重合する翻訳後修飾反応を行います。PARP-1およびPARP-2は、DNA修復、細胞死および分化制御に関与していると報告されています。
がん抑制遺伝子の一種であるBRCA(breast cancer susceptibility gene)変異細胞にPARP阻害剤が作用した場合、DAN修復機能が作用しないため、細胞死が誘導されると考えられています。
オラパリブは、国内初のポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤で、DNAの相同組み換え修復機構が機能していない癌細胞に対し、特異的に細胞死を誘導する作用機序を持つ。

オラパリブ錠は現在乳がん前立腺がん、膵臓がんを含む一連のがん種において併用治療において検討されています。
現在国内では再発卵巣癌治療薬の適用で発売されています。

再発卵巣がんは根治が困難なことから、延命やQOL の改善を目的とした治療が行われますが、リムパーザはがん細胞に特異的にはたらく分子標的薬であるため、良好な安全性プロファイルを保ちながら、病勢進行や死亡のリスクを下げることが期待されます。また、経口剤のため、注射による疼痛や点滴のために必要な時間的拘束といった患者さんの負担を回避しながら治療することも可能です。

 

 

 

個別化医療(パーソナライズド・メディシン)

オラパリブはがん個別化治療の流れで生まれたもので、近年の急速なゲノムシークエンス技術の進化でがん組織のゲノムDNAを調べ、遺伝子変位などから、その人の遺伝子特性にあった治療薬を提供するべく考えられたものです。
これからは、がんの遺伝子検査を行い遺伝子のプロファイリングをすることで抗がん剤治療の効果を投与する前に判断し確立やQOLを改善するのが重要と考えられています。
たとえば腸の形ひとつとっても指紋や目とおなじように個人認証に使えるくらい1人1人形が違うようです。
当然遺伝子、DNAも1人1人違います。
近年始まったゲノム解析はそのメカニズムを徐々にあけはじめ、一昔前にやってみないとわからない抗がん剤から、確実に癌を詰め将棋のように戦っていく抗がん剤が増えつつあります。
もちろんステージが大きくなるにつれ、完治はまだ難しいですが、進んでいることを実感させます。

オラパリブについて詳細な記事があがっていたので追記します。

oncolo.jp

症状によってか拡大治験に該当して無料で投与できる場合もあるようです。

oncolo.jp

 

19歳の天才が考えた1週間に1度、1時間着用するだけで乳がんの早期発見につながるIoTブラジャー

これは商品新聞の広告欄に載ってるあやしい疑似科学商品ではなく、メキシコの19歳の天才青年ジュリアン・リオス・カントゥ(Julian Rios Cantu)君が開発した画期的なテクノロジーを使ったプロダクトです。

IOTで初期の乳がんを発見

IOTとはInternet of Thingsの略で、いろいろなものはネットを繋がることで新たな社会の可能性を拡張するデバイスにになるということです。
Evaは200あまりの検出用のバイオセンサーが組み込まれ、乳房の体温変化のパターンや皮下組織の柔軟性、いわゆる“しこり”の有無を検出し早期発見を促すということです。

腫瘍ができた箇所に、血液が大量に送られる事で体温の変化や柔軟性に変化が見られる事を継続的に監視し発見するそうです。

乳がんは発生する人も多いが、早期で発見さえすれば寛解する可能性がとても高い癌でもあると言われています。そのためマンモグラフィーも3D化するなど、進化を遂げて来たがやはり検診に行くという回数は限られ、検査の痛さなども相まって早期発見の足かせとなっていました。

現実に仕事や育児、家事などの追われて年に数回検査の時間を確保するのはなかなか、危機感を持っていても見送りがちです。

Evaを月に一度付ける事で、初期症状を自宅で発見することができる事を目指すものです。完全な発見というより、より詳細への検査へ行ったほうがいいかもしれない時という段階を発見することを目的としています。発想の転換ですね。

 

 

 

データはBluetooth経由でアプリに送信されAI(人口知能)が乳がんリスクを分析する仕組みになっています。

インスタの写真がジュリアン・リオス・カントゥ君です

 

 

Celebrating with a ton of Buffalo Wings after getting a call that will change the future of Higia Tech and our lives!

Julián Ríos Cantúさん(@julianrioscantu)がシェアした投稿 -

twitter.com

乳がんは世界で240万人以上が存在し、女性が最もかかりやすい癌と言われます。医療は日々発達していますが、乳がんで死亡に至る確立が1/50から1/11と確立が上がっている統計が出されています。

もちろん発見の精度が上がった事もありますが、食生活の変化や晩婚や出産回数が少ない事も影響していると考えられているらしいです。

 

今のところ日本円で13,000円弱で販売される予定

話題の商品「Eva」はすでに今のところ、待機リストへの登録がはじまっています。

開発当初は300ドル程度になるような計算だったが、そのアイデアに賛同した企業が協力し1着120ドル程度で販売されるようです。

まだ日本へのディスとリュビュートも決まっていないので、アプリのインターフェイスも日本語はないようですが。

時間の問題のような気がします。

 

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www.higia.tech

 

開発の動機は母親の治療

また彼がEvaを作ろうと思ったのは13才の時で、その頃に彼の母親が乳がんになりました。苦しい治療の上に最終的には切除治療しなければならなかったそうです。

自分の母のつらい体験を見て、1人でもこのような苦しみに合う女性を減らしたいという思いから会社を創業し開発に乗り出したそうです。

開発には様々な技術者た医学者が協力し、賛同企業も増え日本をふくめたアジアへの進出も検討されているという。

 

なんて、すがすがしいニュースでしょうね。

がん遺伝子検査で50万から100万円かかっていた費用を数万円にできる検査法を慶応大学が開発、6月臨床へ

 

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今回発表された方法は、検査方法は現在広く行われているゲノム治療の一部で、手術で切除した組織の一部などを遺伝子検査することで、効果の可能性のある薬や遺伝子変異を特定したりします。

ただこれまでは、検査が高額なために選択する患者も限られるものでした。また検査の結果がでるまでに時間もかかるため、検査のデータの集積が思うように伸びませんでした。

慶応大学は、これまでの検査の“遺伝子の読込回数”を半分にし、1度に100人分の検査ができる機器を新たに導入して数万円で検査ができる簡易法を今回提案しました。6月から臨床が開始するそうです。

 

 

 

また多くの検査がアウトソーシングだった事で、外注費用などでコストを増やしていたところを、今回の簡易法では院内に機械を導入して、コストも検査の所要時間も減らすとしています。

3年間で最大12,000人を検査し、データの変異などを情報として蓄積していく。

ゲノム解析のデータ蓄積と、広く医療格差をなくしていくための2つの利点がある大きく有意義な試みですね。

簡易でわかれば、詳細な検査をすればいい!発想の転換

簡易法は読込回数を減らすために、遺伝子変異の有無は確定できないそうです。検査の精度を落とすためです。ですが、疑われるかどうかは判定できるそうです。

つまり、真っ白かあやしいかの判別ができるため、まず真っ白の人はこれ以上検査しなくてもいいということを特定するわけです。

今回は研究では、今と同じ結果を得られないが、疑われるところまでわかるのはどれくらい検査の減らしても大丈夫か?という検証をしたわけですね。

良くない兆候が見てとれるときだけ高価で詳細な検査を行えばいいという発想の転換です。検査をしなかったための見逃しを減らせる可能性があります。

こんな風に医療がすすんでいけばいいですね。考え方を変える事で、また癌で苦しむ人を減らす事ができるかもしれません。

珈琲(コーヒー)を飲んで肝臓がんを予防。

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珈琲(コーヒー)によるカフェインの取り過ぎは身体に良くないと言われたり、かつての喫煙との組み合わせから不健康なイメージをもたれがちだった珈琲。

それが近年の研究で健康にポジティブな研究結果が出されています。

肝臓がんに効果があるのは、ほぼ確実

この情報、ほぼ確実と言っているのがどこか?によって情報の価値が変わりますね。

これは、国立がん研究センターが1990年から国内で開始され現在も続いている14万人程度の一般住民に対して一定期間のデータを取り調べる分析疫学で出された情報です。

一時的な結果ではなく、生活や検診のアンケートをさらに5年後、10年ごと調べ追跡します。

20年以上もがんの予防研究を行ってきた研究の統計的結果により導きだされた内容で理論を補足しています。

 

 

 

クロロゲン酸という抗酸化物質が豊富だから

この原因はクロロゲン酸というコーヒーに含まれるポリフェノールの一種です。抗酸化作用を持ち、血糖値を改善したり体内の検証を抑える作用があると考えられています。

このクロロゲン酸がコーヒの褐色の色や苦味、香りのもととなっています。

これらの事からコーヒーは糖尿尿予防に繋がります。

肝臓癌は糖尿病を発症するとかかりやすくなる癌なので、必然的にリスクが下がります。つまり「糖尿病予防」効果と「抗酸化作用」の2つの面でがんを抑制できると考えられています。

ポリフェノールの一種ですが赤ワインや他のものに入っているポリフェノールとはクロロゲン酸類は別の物で、コーヒー豆からはじめて見つかった物質です。

 

コーヒーを毎日飲むと肝臓癌のリスクは半分に

統計では、コーヒーをほとんど飲まない人に比べ毎日飲む人は肝臓癌のリスクが半分であるという結果が出ました。

その後の結果で何回か取り数値は修正されましたが、差異はあれど25%程度はリスク軽減が期待できるというものです。

肝臓がんに発展する最大のリスク要因である肝炎ウイルス感染のリスクも軽減される傾向が出ています。

身体にいいのは、深入り?浅煎り?

熱を通すと変化のするのは物質の性質です。フレンチロースト(深煎りの焙煎)やエスプレッソなどの火をよく通したものと、浅煎りとではクロロゲン酸は深く焙煎するほど減ることがわかっています。

では、浅煎りがいいんだね?と思うと

これがコーヒーの面白いところで、焙煎することで出てくるいい成分のあるということです。

東京薬科大学の研究によると、生豆の時点で含まれるトリゴネリンという成分は、熱により抗酸化作用を持つニコチン酸(ビタミンB群の一種でたばこのニコチンとは別物です)やリラックス作用をもたらすNMP(N-メチルピリジニウムイオン)といった物質に変化するそうです。

このNMPは焙煎するほど含有量が増え、深煎りのコーヒーなら数杯飲めば薬理的に意味がある成分量になるそうです。

結果:浅煎りでも深入りでもいい成分あるんで、どんどん飲んじゃえよ!

って事らしい、でも一緒にタバコ吸っちゃダメよ。