経皮毒?経皮吸収?雰囲気科学が広まる日本

まず経皮毒、経皮吸収というのは、シャンプーや石鹸から化学成分が体内に入るという噂です。見慣れない漢字を使うので化学のように思うかもしれませんが、まったく科学的に証明されていません。
都市伝説のように広まった話では、妊婦さんが出産した際に『羊水からシャンプーの匂いがした』という話が学校の怪談のように広まっています。ですが、大元はどこの?だれが?はもちろん特定できません。
はては免疫疾患にまで影響するなどと言う始末。
いままでのものを否定するには、なにか新しい目論見があると思ってもいいかもしれません。

界面活性剤否定説

これは、ある薬学博士が発表した書籍で界面活性剤に入っている化学物質、ロピレングリコールやラウリル硫酸ナトリウムなどは皮膚から体内に侵入しアトピーやアレルギーの原因になるかもしれないと説をとなえているのが、論拠の1つとされています。
ここで1つ引っかかる事があります、なぜ書籍なのでしょう?学説をとなえるのは、とんでもも含めて様々な論が唱えられます。その中で同じ医師や薬学の分野で広く共感を得てエビデンスを得たものが私たちの標準医療に反映されます。この論が医学業界で旋風を起こしたなら、もっとコクランなどで評価され取り上げられているはずです。
こう言うのは、しばしばとんでも医師が業界で相手されないエッジの効いた説を出版社が引きが強そうなショッキングな内容をユニークとして出版に引っ張り出す事です。もう確信犯でやっている出版社も多いと思います。
まず、とんでも化学のパターンとして微妙に成分を言い換えると量を無視するです。
まず、よく語られるラウリル硫酸ナトリウムがあります。これは炎症を引き起こす原因で、たしかに多くの量を皮膚に直接塗布したりすれば良くないものです。まず、成分は今は使われておらずラウレス硫酸ナトリウムという皮膚刺激性の低いものに変更されています。しかも、シャンプーの98%は水分です。
そしてみなさんはシャンプーを2時間とかしますかね?せいぜい長い人で数分ですね。それであれば問題ないはずです。
でも少しでも体に悪いものは入ってないほうが?と思うかもしれません。大抵のとんでも説はこの心理を突いています。
なんのために入れるのか?界面活性剤は、「親水性」「親油性」を持つこれが最大のメリットです。「浸透作用」「乳化作用」という作用で、油になじみ落とす事が可能になります。洗剤の場合は繊維の中に入りやすくなります。
その他の防腐剤として入っているものも、みなさんはシャンプーを冷蔵庫に入れていますか?浴室に常温で置いてますよね?臭ってきますか?まったく無添加のシャンプーを夏場の浴室においておいたら、それは臭ってくるかもしれません。
それのほうがよほど毒だと思うんですけどね。

 

 

 

内臓にまで行く?

羊水からシャンプーは、冷静に考えればむちゃくちゃな話です。まず、頭に数分付着したものが内臓にまでかなりの濃度で達するのであれば、内臓より真っ先に脳がやられるはずです。
頭蓋骨は密閉されているわけではありません。割れ目があります。界面活性剤は、油に馴染みますので頭皮から入るのであれば、油脂の一種である細胞膜を乳化してどんどん脳を破壊していってしまいます。
浸透だけでなく、しまいには発がん性まで言い出す始末。
多くの疑似科学が、発がん性を言い出す時の矛盾が「何の癌なのか?」はぼかすところです。癌は様々な癌で原因も治療方もまったく違います。同じ癌というくくりにするのが疑問なくらいに違います。怖さを演出するキラーコンテンツとして、いつも登場しますが、まるで原因がわかっているかのようです。
発生のメカニズムが全部解明されていなからこそ、まだ根治治療が全ての癌で当てはまらないのです。
よどみない説明には嘘があるのです。その証拠にそこへの言及はおそらくあっさりと過ぎて次の話へ移るはずです。
オーガニックや自然体験でかまどの灰などから、石鹸を作る体験や、昔ながらの石鹸でナチュラルで売っているような石鹸をありがたがって買う人もいますが、灰汁の炭酸カリウムと油脂で化学反応して出来た界面活性剤です。不純物が多いので、色が均一でないだけで体に良さそうと言ってのは単なるイメージです。白くない砂糖が体にいいみたいな。

大企業=悪のイメージ

こういった主張の多くが明言をさけているが大企業は悪いのがわかっているが利益のために、厚生労働省も巻き込み消費者をだましているというものです。
こういう事を言う人の多くが、最終的には自分のところで売っている高級シャンプーにはそういうものはないと言い出します。
利益のために本当の事を隠しているのはどっちなんでしょう?
一般的には大企業の商品は、より多くの監視の目が注がれています。逆に新しい成分などは取り入れるのは遅れるでしょう。化粧品材料として認可を受けたモノしか使えません。安全性を再検討する法整備を含めたシステムが機能しています。
頭皮が荒れた時にも、そういった人がシャンプーを薦める人がいますが値段やノンシリコンが問題でなくタイプも問題の場合がほとんです。もともと油が多いのか、少ないのか?油はとりすぎても良くないので、洗浄力の少ないものに変えるなど頭皮や髪の毛の質も全部違うのにだれでもこれで良くなるほうが信憑性がありません。

 

もう少しみなさんが、日頃助けて頂いている医師免許を持っている人の意見に素直に耳を傾けてみてはどうだろう。