がん遺伝子検査で50万から100万円かかっていた費用を数万円にできる検査法を慶応大学が開発、6月臨床へ

 

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今回発表された方法は、検査方法は現在広く行われているゲノム治療の一部で、手術で切除した組織の一部などを遺伝子検査することで、効果の可能性のある薬や遺伝子変異を特定したりします。

ただこれまでは、検査が高額なために選択する患者も限られるものでした。また検査の結果がでるまでに時間もかかるため、検査のデータの集積が思うように伸びませんでした。

慶応大学は、これまでの検査の“遺伝子の読込回数”を半分にし、1度に100人分の検査ができる機器を新たに導入して数万円で検査ができる簡易法を今回提案しました。6月から臨床が開始するそうです。

 

 

 

また多くの検査がアウトソーシングだった事で、外注費用などでコストを増やしていたところを、今回の簡易法では院内に機械を導入して、コストも検査の所要時間も減らすとしています。

3年間で最大12,000人を検査し、データの変異などを情報として蓄積していく。

ゲノム解析のデータ蓄積と、広く医療格差をなくしていくための2つの利点がある大きく有意義な試みですね。

簡易でわかれば、詳細な検査をすればいい!発想の転換

簡易法は読込回数を減らすために、遺伝子変異の有無は確定できないそうです。検査の精度を落とすためです。ですが、疑われるかどうかは判定できるそうです。

つまり、真っ白かあやしいかの判別ができるため、まず真っ白の人はこれ以上検査しなくてもいいということを特定するわけです。

今回は研究では、今と同じ結果を得られないが、疑われるところまでわかるのはどれくらい検査の減らしても大丈夫か?という検証をしたわけですね。

良くない兆候が見てとれるときだけ高価で詳細な検査を行えばいいという発想の転換です。検査をしなかったための見逃しを減らせる可能性があります。

こんな風に医療がすすんでいけばいいですね。考え方を変える事で、また癌で苦しむ人を減らす事ができるかもしれません。