転移性乳癌(末期癌)の免疫療法による世界初の「完全な腫瘍の退縮」例の報告
米国の研究チームは6/4日、転移性の進行癌の乳がんの患者に対して行った「新たな免疫療法アプローチ」で完全な腫瘍の退縮になったとし、腫瘍がない状態を22ヶ月継続していると発表した。
世界中のがん研究者から期待の声が上がっている。
49才だった患者は化学治療で結果が好転せず、リスクを覚悟で臨床試験に参加。
女性の腫瘍から取り出したリンパ球を調べ、がん細胞に反応するリンパ球の種類を特定。
免疫チェックポイント阻害剤と研究室で再活性化された抗腫瘍リンパ球を体内に戻し「完全な腫瘍の退縮」の結果を出した。
免疫チェックポイント阻害剤とは、有名なオプシーボ(ニボルマブ)などがそうだ。
がん細胞と戦うために免疫力をあげることは効果的だが、免疫力を意図的に上げすぎると健康な細胞も攻撃してしまうために、人間の身体は自然にブレーキをかけるようにできています。バランスをとるわけですね。
このリミッターははずすのは免疫チェックポイント阻害剤です。ヤーボイ、キーロルーダなど相次いで承認され、これらの薬は毒をもって毒を制すに近かったレガシーな抗がん剤とアプローチが違います。
個人に合わせた抗がん治療
世界的にもここまで進行してしまった乳がんで、しかも化学治療でめだった結果が得られなかった症例で「完全な腫瘍の退縮」になったことは前代未聞だそうです。
治療中の人には期待せざるおえない話ですね。
この人の特性や個人の免疫の特性もありますが、この結果が是非多くの人に適用できる手法へと繋がって欲しいですね。
少し前にとりあげた、早期に発見するための2つの技術
これらによって、早期に発見し、仮に発見されても個人の合わせた治療で癌を完全な退縮できる日が来るといいですね。