アートな絵本、子供ってカワイイ絵が好きって思ってるの大人だけ問題
少し前にブログであげたこの記事
で、話の流れで世の中にはいい絵本はいっぱいあるよという事でとても一般的に有名な絵本を数冊紹介した。
これが少し物足りなかったので、もっとアートな絵本も紹介したいと思う。
「カワイイ絵=子供」は大人の考えなのでは?
子供だからキャラくライズされたかわいい絵が好きかというと、まったくそんな事はありません。それは、どちらかというと大人の「かわいいね〜」というコミュニケーションに反応して教育されているものです。
事前知識を入れずにいろいろなものを見せてみてください。いろんな絵に興味を持つはずです。アート=難しいは予備知識の入ってしまった大人の考え方です。
読んで欲しい、読ませて欲しい絵本
北欧のデザイングッズに店にいくと良く置いてあるリサ ラーソン(LISA LARSON)のライオンの置物。そのリサ ラーソンによる数字のかぞえ絵本。
絵がとにかくかわいい、数字に伴い彼女のカワイイイラストの動物がどんどん増えていきます。棚に飾っても良し。子供がひっかかないように角が面取りしてあるところなども幼児向けのデザインです。
ロバートサブダは、ポッポアップブックつまり飛び出す絵本で有名な作家で、分厚い厚みの本をあけるとその1ページ1ページの仕掛けにワクワクが止まりません。
少し大きくなってから楽しむ本ですね。
子供は宝石を見るように、いろいろな仕掛けに夢中になります。
他のものをいいのですが、このトランプのページやアリスが家からはみ出しているページなどデザインが秀逸です。
次は、同じ不思議の国のアリスをモチーフとしながらも異世界のように独特な世界の表現が絵によって表現されるALICETOPIA(アリストピア) 。
海外の作品の和訳のような雰囲気ですが、大竹茂夫さんという日本人の作家さんの絵です。シュールな絵を子供が好きかどうか先入観なしに見せてみてください。
出版不況に苦しむ先進国の出版業界が電子本へと移行が進んでいます。ところがインドのTarabooks(タラ・ブックス)は、とても非効率な本の制作を行っています。伝統的なアーティストが書いた絵を手漉きの紙に手作業でシルクスクリーンで印刷し手作業で製本します。ボローニャ絵本コンクールで絶賛され、子供の何を届けるのか?という問いを改めてなげかけた美術工芸品として作る絵本を子供に読ませてみてはどうでしょう?
ニューヨークの子供をかわいい子豚でオマージュしたオリビアはシリーズで何刷か出されています。
くるくるまわるおませな女の子の感じがとてもよく表現されています。ニューヨーク・メトロポリタン美術館の実際の絵が出てきて、ジャクソン・ポロックの抽象画はこんなのあたしでもすぐ描けるわ!なんて言って家で絵の具をなげつけたりします。
- 作者: イアンファルコナー,Ian Falconer,谷川俊太郎
- 出版社/メーカー: あすなろ書房
- 発売日: 2001/11/01
- メディア: 大型本
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こんな事書いて、掲載を許可したメトロポリタンは怒らないの?と思ったら。彼女の言うことはまったく正しいというポロック談がついていたり。
アートのとらえ方の余裕が違います。
いちいち炎上させたりしません。
最後は寺山修司が文章を書いた「そだつ(五感のえほん9)」。
五感のえほんはシリーズで出されていて、谷川俊太郎さんなどいろいろな方は書いています。その中でも寺山修司が書いた、この9は異才の作家だけあってなかなかめずらしい絵本ですね。
小竹信節は「寺山修司の宇宙」などでも絵を描いている、どちかと言うと絵本を書いている作家ではありません。この2人がどのような本を作ったのか?大人も合わせて楽しんでみてください。