渡辺雄二の「買ってはいけないシリーズ」を買ってはいけない!

 

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この世にこじらせナチュラリストをたくさん生み出す、増幅器の役割を果たす「買ってはいけない」シリーズ。Amazonで渡辺雄二の名前で検索してみてください。

添加物から、砂糖、加工食品までとにかく、雑誌でうけたから、このネタで“しがむしがむ”。もう、味無くなったガムみたいになってます。

この本を読んでこじらせちゃった奥さんなんかが牧場で暴れるビーガンみたいに、給食で使う素材に文句を言ったり、知り合いの料理にその調味料は癌になるとか言い出す。いろいろなところで「そんなもの食べるなんて信じられない」などと、ナチュラルハラスメントをかましまくる後ろ盾になっています。

 

で、どんな人なの?渡辺雄二って。

ネットで出てくる、資料を元にどんな経歴か調べてみましょう。

栃木県宇都宮市出身。宇都宮市立中央小学校卒業、宇都宮市立旭中学校卒業、栃木県立宇都宮東高等学校卒業、国立千葉大学工学部合成化学科卒業。

最終的には国公立の理系の工学部に行ったということで、お勉強はそこそこ出来たようですね。

その後、コンピュータソフト会社に勤めたと、塾自営、消費生活問題紙で食品添加物合成洗剤、バイオテクノロジー原発などの諸問題を取材し、記事を執筆する。1982年に退社し、フリーの科学ジャーナリストとして活動を開始。主に大企業=悪をベースとして考えた添加物や加工品をターゲットにあることないことチェリーピッキングでエッジの立った論をあげマスコミにとりあげられベストセラーとなる。

というか、え!?この人、栄養学でも化学でもアカデミックな研究は一切やっていないわけなのね?

取材だけがダメだとは思わんが、あきらかに論理を組み立てに恣意的なものを感じると思うが、どうだろう?

 

 

 

ヤマザキパン vs 買ってはいけない

2019/3/26山崎製パンが、今年3月26日、自社のウェブサイト上に〈「イーストフード、乳化剤不使用」等の強調表示についてというページを掲載した。

山崎製パン | イーストフード、乳化剤不使用」等の強調表示について

この添加物批判の中でシンボリックに取り上げられる一つが、「イーストフード」「乳化剤」で、安保問題のオスプレイのような扱いになっている。

この科学的根拠とか別に塩化アンモニウムなどを大量に摂取した場合の危険性などをミスリーディングさせ、危険をことさらに煽っている。

それだけ大量に摂取すれば塩でも醤油でも危険になる。すべての危険を量を鑑みずに考える事は意味がない。自然=安全は嘘でオーガニックなものにも毒性は含まれる。

トリカブトだってオーガニックである。

さらに、焼いてしまえば残存しません。元々ナチュラリストの多くが国産信仰があるが小麦は輸入をほうがパンに向いていて、国産の小麦はふくらまないため、添加物を入れていた。パンの小麦としてはオーストラリア産などのほうが数段ランクが上です。

しかも小麦の品質が改善したため、今は使っていない。

そして、カビない写真を掲載してミスリーディングする。カビないのは工場の衛生管理の問題で、自宅で作ったパンは作られた次点ですでにいろいろな雑菌が入っているためカビるだけです。

発がん性を言うなら、見えない次点ですでにカビが内包されているパンより、何ミクロンかの臭素酸が残っているほうが安全です。

この事は以前にも書きました。

jinkosky.hatenablog.jp

 

 

経口補水液買ってはいけない?医者よりも正しいって?んなバカな

熱中症対策として売り出される経口補水液もまったく意味がなく、買ってはいけないと仰ってる。塩水でいいんですとか、言ってます。

もう化学も医学も置いてけぼりです。熱中症対策でスポーツドリンクなどより経口補水液が別に作られている理由は、ブドウ糖です。

食塩はブドウ糖と合わせて接種することで、水の吸収が促進されるんです。そういう基本的な医学の知識をないがしろにとんでも理論を展開されています。

シングルイシューに上げられてしまったトランス脂肪酸

マーガリンに代表されるトランス脂肪酸は、自然界に存在せずケミカルなもので体に悪いという、食品のなかのオスプレイにように扱われています。

もうナチュラリストにしたら、そんなの当然で今さら何を言ってるの?レベルです。ところが、このエビデンスは怪しいものです。

ます一つのおおきな嘘はトランス脂肪酸は動物性脂肪にも結構な量が含まれていることが最近明らかになっています。自然界に存在しないものではありません。

また象徴的に使われるこの写真。

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蟻もマーガリンは食べない。プラスチックみたいなもの、というサブキャッチがついたものがあります。

これは、家で簡単に実験できますので、是非試してみてください。

そもそも、この話を広めたフレッド・ローはアメリカの自然派運動家で自分で自然食品の店もやっていた単なる商売です。

蟻、マーガリンがんがん食べますw

この写真のからくりは簡単、蟻は最初に食べ物を見つけた蟻がフェロモン出し、他のありはそこから集中的に攻めます。なので、たまたま最初に見つけたものがバターだっただけで、場合とり逆に写真も撮れるわけです。すごく、わかりやすい情報のトリミングですね。

アメリカの追跡の調査でも、心臓病や動脈硬化の原因がすべてトランス脂肪酸にあるかというとそもそも肥満の多いアメリカで、そっちが原因じゃね?というもっともな意見も出ていますし、EUの大規模研究では、「トランス脂肪酸が心疾患の原因とは言いがたい」という意見も出ています。

なので、体には良くないもしれないので、規制してもいいかもしれないけど。

フードファディズムに気をつけて

なにごとにもバランスは必要です。

あまりに食べ物の噂を信じて、いろいろなものを否定する人たちをフードファディズムと言います。「食べ物や栄養が健康や病気に与える影響を誇大に信奉すること」です。

主に大企業悪説や、製薬会社悪説に安直に結びつけて語られます。ワクチン否定論者にも重なる事が多いようです。

中には鍋で煮るよりも、電子レンジで調理すると栄養素が落ちるという人もいます。中学生の理科や化学から勉強し直して欲しいです。

マイクロ波も、熱を加えられた熱も結局は振動で波だという事がわかっていません。

僕らが教科書で習った事は、以外と正しいんですよ?

いちど読み直してみたら、どうでしょう?