癌の発見をもっと早く簡単に、リキッドバイオプシー(liquid biopsy)

ゲノム解析やIPS細胞・ES細胞・光免疫療法など、ゲノム時代の幕開けで治療の根幹が代わりはじめているが、それはもちろん治療だけの話ではない。
治療の技術が進むのはとてもいいことだが、やはり癌で言えば発見のステージの数字が多くなるほど、いくら新し治療でも助かる可能性は下がる。
いろんなところに転移していたり、腹膜播種のように細かくちらばっていたりすると体内のどこまで転移しているのかは把握しにくく、そこまで根治できるかは難しくなる。

早くに発見するれば根治の可能性も上がる

やはり病気を早く発見することは治癒への大きなアドバンテージです。そして検査が大がかりになればなるほど、検査は日常から敬遠され発見が遅れる事になります。

胃カメラ大腸内視鏡検査、MRIすべて大きな病院では半日がかりです。絶食もふくめてなかなか億劫になるのは否めません。
日々忙しい中で1日検査にあてるのは働きざかりの人には厳しい話です。
ですが、本当は一番検査に敏感になるべきである40代、50代が一番責任も仕事量も多い場合があることは否めず。どうしても検査を受ける事をないがしろにしがちです。

リキッドバイオプシー(liquid biopsy)

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そこで今研究は進められているのは、リキッドバイオプシー(liquid biopsy)というもので、今までの生検(biopsy)つまり内視鏡などでの組織の採取での調査から、血液などの体液だけで診断や治療効果予測を行う技術です。
これが確率すれば、採血だけで検査ができ、もちろん早期発見につながる事は間違いありません。
検査費、検査時間、検査工数、患者の負担感も解決できます。

技術のキーは腫瘍がある時にのみ出される微量の血液中物質(バイオマーカー)を捉える技術。この成分を正確に検出する技術の開発に、世界中のメーカーが今しのぎを削っています。難しい癌を治す技術が進まなくても、ステージ1や2の段階で発見できれば根治する可能性は格段に高くなります。
しかも採血だけなら、なにかのついでにやる人も増えるだろうし、大きな病院に行かなくても採血だけを近所のクリニックでしてもらい、検査結果だけを専門の施設で行う事が出来ます。
血液以外にも尿や唾液で判断する研究も進んでいます。これも、前の日から絶食してドックに行ったりするよりも簡単に提供できます。

 

 

寄生虫で癌を検出?

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九州大学は線虫という線形動物が特定の癌の成分の反応することを発見し、患者の尿から膵臓(すいぞう)がんや大腸がんを発見する研究をしています。
すでにかなりのエビデンスが確立されているそうで、19年末の実用化を目指しています。
この方法のいい点は血液と同じく尿だけで判断できる事で、検査が簡単に受けられる上に、線虫の繁殖がとても用意で検査コストが安くできる事です。

 

また尿とルーペさえあれば可能で、大きさ病院の施設でなくても町の病院でできる可能性があり、予防医療に大きな期待が寄せられるのもうなずけます。

先進国の医療施設でなく、アフリカの高度な医療施設のない地域でも培養して使える技術になる可能性があり、ひょっとしたら、数年後にノーベル賞を取るかもしれません。

どんなにすごい検査でも、大きな高い装置で大病院にしか導入できなければ効果の対象は限られます。
線虫による反応で部位まで特定できなくてもネガティブ反応が出てから精密な検査をすればいいというゲートウェイになれること。
現在の実験では9割を超える精度でがんを見分けられたという。

早く進んで、みんなが月に一回検査が受けれれば、早期発見の根治が増えるでしょうね。是非実現して欲しいものです。

1滴の血液から

血液検査でも大きな注射で採血されるのはなかなか億劫な人もいるかもしれない。だがジョンズ・ホプキンズ大学のパパドポラスの研究チームは1月18日付の『Science』誌に、DNAとタンパク質の分析を組み合わせた新しい血液検査法を発表した。この検査法を用いて、最も一般的な8種類のがんの有無を判定することに成功したという。

まだ癌の種類により判別の制度がバラツキがあるそうだが、卵巣がんでは98パーセントに達したという。指先の血液一滴で、検査ができるのなら検査を受ける人も増えるでしょう。この精度の向上や研究の推進にはAIが使われ、研究の推進に加速度を与えています。

パパドポラスは「現時点では検出する方法のないがんを、たとえ50パーセントでも見つけられるとしましょう。それはすなわち、50パーセントの患者が、治る見込みの高いステージ1で治療を始められることを意味します」と述べています。

確かに、抗がん剤やIPS細胞もそうですが、この技術の進化も期待されるべきです。