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小金持ちのジレンマ

中小や零細企業の社長と時々話をする時がある、そういう時にいつも思う事がある。

数人の従業員でワンマンでやっていて、レクサスあたりに乗れてそのあたりの近所の飲み屋ではいい顔ができる。

こういう社長が会社を大きくできない理由はいくつかあるが、いつも話を聞きながら思ってる事を書いてみようと思う。

他人にまかせれないから人が増えない

わりかし、俺は気合いが入ってるタイプに多いが自分が気に入らないとダメなので仕事を人にまかす事ができない。当然だが1人のキャパは限界があるし。アイデアも限界がある。自分+雑務の形式の会社しか成り立たない。

こういう人の口癖は「いい人材がいない」である。

クローン人間じゃあるまいし、人はみな違う、それを受け入れる度量がないだけ。

自分の考えも理解してくれないけど、自分じゃ思いつかない事も思いついてくれるかもしれない、自分じゃ苦手なタイプの人ともコミュニケーションを取ってくれるかもしれない。それをイメージできない。

で、気に入らない事はすぐ切れる。それじゃ従業員はやめちゃうよね。

せまい仲間内で価値観を共有してしまう

もっとビッグになりたいと言ってるわりには、小金持ち同士でつるんで価値観を共有する。なので、外注業者とはなしていても自分の専門外の事になると、知り合いのだれだれから聞いた、だれだれがこう言っていた。という話に右往左往する。

外注業者がいやいや仕事をしたら結局その人のためにならないので、そこは自分が何を目的に注文しているのかがブレては意味がない。

目先の損得にとらわれてしょぼいものしか作れない事が多い。

妙に自分の価値観に自信を持っている

お医者さんに多いのだが、お金持ちなのでいろいろなところで持ち上げられ自分の審美眼やセンスに異様に自信を持っている。

教養もあって金にまかせて海外旅行にもけっこう行ってるのでデザインセンスなんかや色にはうるさいなどと言い出す始末。

だいたい、こういう人の家が金がかかっているわりに中途半端な欧州風でくそださかったりする。豪邸拝見で見る、やたら高い物が揃ってるのになんでこんなごちゃごちゃしてるの?ってやつ。

こういうお客さんは知的なアプローチに弱いので、よくSEO屋やへっぽこ情報サイトの広告屋にだまされて小銭をまきあげられている。
個人としてはお金持ちかもしれないが、そもそも企業とはバジェットが違う。

地元の健全なフリーランスや小さなデザイン事務所と仕事をすればいいのにといつも思う。

 

会社は社会資産だという意識がない

株式会社はなぜ法人という個人とは違う「人」を作るのか。個人事業とは違い、たくさの人を雇いたくさんの税金を払い、たくさんの社会保険を納めているのはそれだけで社会をささえてる価値があるのです。

それだけの人の生活をささえているのですから。

そこの価値を見いださずに、とにかく税金を払わずに、従業員は安く使って。自分は飲みに遊びに車にというような小さな価値観の人が多い。

そんな会社の人が続くわけがない。でことあるごとに「仕事覚えたと思ったら、すぐやめるんだよ、ったく最近の若いもんは...」というセリフ。

「ほんとよね〜」なんて言ってくれるのは、あなたが常連の飲み屋のおねえさんだけですよ。

若い子もバカじゃないので、何年か働いたらその会社の伸びしろくらい見えますよね。

それと、そんな事言ってても若い子が変わるわけじゃないので、対象が変わればその適切な対処方を講じるのも経営者の才覚でしょ。時代が変わったならやり方も変えないと。若い子の考え方のほうが合理的で社会全体が右肩上がりでないのなら、伸びしろのない会社で我慢している時間はロスと考えるのは、とても正しいです。

妙に張り合ってしまう

とにかく過小評価がだいきらいなので、やたらと張り合う。同じ業種の少し大きな会社と「うちはほぼ同じだ」と言うのである。

そのたび「ほぼ」って何だよwって思って聞いています。

あきらかに規模も違うし、コンシューマーの認識も違う。同じ土俵に立って話できるものでもないのに、最初にそんな風に言っちゃって引っ込みつかなくなるから途中からなんでも話がおかしくなる。

だって結局は予算が半分だったりするわけだから。

予算が半分だからいいものができないわけでは決してない!

最初のアプローチを間違っていけないのである、予算がなければないでアイデアの出し方があって、責め方が違うのである。

一番間違っているのでは倍の予算と似たようなものを半分の予算で作ろうとする事。

これが、たぶん一番残念な結果になる。

よくあるでしょ?お店の内装なんかで「あ〜あういう風にしたかったんだろうけど予算が足りなかったんだろうな〜」の残念感。

それなら最初から打ち出しのコンクリに中古のテーブルでもシャレた感じにする方法はあるよね?でも最初のアプローチを間違って俺がヨーロッパ行った時の店風にとか言うとそういう事になるんですよね。

そこは俺のこだわりだ!って言っちゃったりしてね。

逆に関心した人

まあ、くさしてばっかりでもあれなんで、すごい人だな〜という人も。

特に大きくする気のない人もいる。業種的もそれ以上の規模は適正でないような会社でである。

そういうところでキチっとした経営をされている社長さんは、すごく腰が低い。

だがある意味恐い。

建築関係の元ヤンの巻き舌の社長よりも全然恐い。

すごく誉めるのがうまい。仕事にきちんと感謝してくれる。

だからと言って、こちらが気になっているところはちゃんと突いてくるし、こうして欲しいというところはきちんと言ってくる。

タフネゴシエーターである。

あと支払いもきちんとしている。ただそれなりの事は求められる。

支払いを人質にようにして仕事を進める社長は、だいたい伸びない。

そして知らないと言いながら、きちんと勘所はおさえている。勉強しているのではない、自分の知らない事を勉強するのではなく、どこがこの仕事の大事なポイントかがわかっていて、自分がどこに関わるべきかがわかっている。

緊張感があるが、こういう人とたくさん仕事をしたいと思わせてくれる。

例外なく、こういう会社にいくと社員さんもきちんとしている。

 

最後に

まあ、半分愚痴のようなものもあるが

私は小金持ちくらいが一番幸せにそうに見えるので、それはそれで正直にやればいいのにな〜と思うんですよ。

出入りの業者さんに「うちは小さいからあそこみたいな予算がだせないけど、ゲリラ的な面白いアイデアない?」てな事聞くといいと思いますよ。