カジノ法案をめぐる、茶番の駆け引き

 

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やっと通ったカジノ法案。与野党での論戦(それほどのものか?)が繰り広げられましたが、民衆の反応は冷めたものだった気がする。

野党が再三訴えたギャンブル依存称のリスクや、それによる多重債務者の増加などのリスクはあまり民意を得なかったようですね。

新聞もなぜかそこはまったく論評にいれないが、それはやはりパチンコや公営ギャンブルをスルーしてそこを訴えるのは無理があるだろうということではないでしょうか?

パチンコ業界からの献金や、関連会社への警察OB、天下りの受入などでちょっとやそっとじゃなくせない構造になっているようです。

世界的に見ても、町中で子供の目に入るところで博打をするのは日本とイギリス、アジアの一部だけです。

カジノは大人の社交場で、リゾートやIRなどのわざわざ出向くところにしかないのが通常です。

 

本国で禁止されているパチンコ

私は嫌韓ではべつにありませんが、このパチンコ業界に韓国・朝鮮系のルーツを持つ人が多いのは事実です。

ところが韓国本国では国の発展を妨げるということで、パチンコは禁止されています。歩いていける駅前にあって、服装もジャージでもいいところのほうが依存性のリスクはあるんではないでしょうか?

そこを言わずにカジノを批判する茶番に民意は反応しなかっただけですよね。

昔バイトしていた料理人などは、ギャンブル依存の人がちらほらいて給料日に次の日の競馬で全部すって金借りてる人いましたからね。

カジノのあるなしは、別に関係ないのでどちらかというとカジノをオーケーにしてパチンコ屋を町から撲滅して欲しいです。

 

政治家や警察OBとずぶずぶのパチンコ業界

もちろん今回わざと回避していたのは理由があります。パチンコチェーンストア協会という大手のパチンコ屋がほとんど入っている業界の任意団体にアドバイザーとして与野党含め数十人の政治家が名前を連ねています。

沈黙はロビー活動のたまものと言うことですね。

またパチンコの台をチックする財団法人保安電子通信協会という団体も存在し、これは業界とは別の第三者によってチェックを持たせると言えば聞こえはいいが、警視庁の警視総監が天下りし幹部に数人のOBが入る天下りを作るための組織になっていますね。

賭博を取り締まるための警察も政治家も、がっちり組み込まれているわけです。

直接TVみたいに札束を懐にしのばせなくても色々な方法はあるわけです。もちろん、これは合法ですし、協会もだれでもいいがたまたま歴代警視庁OBがなったわけです。

 

 

 

法案だけでは、まだ準備不足

プライベートジェットを受け入れるところが少ない

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日本では、国際空港の数がすくなく滑走路も少なく夜間発着ができるところも少ないので、世界の超VIPは当然のごとく使うプライベートジェットの受け入れる数に限りがあります。

神戸空港が当初のプランで、一部にそういうところを設けようというプランもあったようですが、関西空港伊丹空港とのごちゃごちゃで立ち消えになったようです。

大阪にIRができるなら、今一度考えてもいいかもしれません。

超VIP向けサービスがない

TVに出てくるセレブなどと言っても所詮は国内だけの話、世界のVIP向けのホテルや移動のヘリ、民間の警護会社、貸し切りできるようなショッピングスペースなど、ちょぅっとヴィトンで顔だとかのレベルではないんです。

毎年中東の石油王の夏休みは、その行き先で町の税収が跳ね上がるくらいの規模です。なにせ全体でベンツ100台以上のチャーターです。

ショッピングなどは、来られる日は貸し切りです。なにせ、この店の半年分の売上げが1日であがるんですから。

特別扱いがない

日本はプライベートバンクがあまり発達していません。例えば超VIP達は各国にそういう付き合いがあり「明日カジノで遊ぼうと思うんだけど、1億くらいキャッシュ持って来てー」なんていうのに即座で対応する人たちがいます。

そういった、数人の顧客で年に何回かの依頼をこなすだけで、1つの会社が成り立つようなビジネスモデルがないため、そういうサービスもありません。

それがなければカジノの打ち上げにもかかわるんですけどね。

 

社会が大人になれるかの問題

日本は資本主義なので、カジノが面白くなければ衰退するし、事実今の若者は賭け事をしなくなりパチンコは都会では客が減りつつあります。

やるかどうかは大人が自分で判断する問題で、政府が決めるようなものではないように思います。おそらく、すべての賭博を禁止すればエロと同じでアンダーグランド化して暴力団などの資金となるでしょう。それであれば、法の監視化の中でやるほうがいいと思います。

ただギャンブル依存は、国がどうこうできる問題はないように思います。

おそらくカジノがなくても、なにがしかの博打をするし、そもそも済州島マカオまで数時間でビザなしでいけるのに日本だけで禁止しても意味がないのでは?と思います。

 

 

 

平等(Equality)と公平(Equity)の違い、乱用、誤用が多い平等、公平

最近はすぐネットで炎上するネタとして差別だ、それは平等ではないというくそリプで炎上することがしばしばですね。
その意見の多くや日本の福祉やボランティアで語られる平等と公平(Equality and Equity)の概念の違いをインフォグラフィックでいろいろと作られていますので、見てみましょう。
機会の均等や条件などを同じにすることが、はたして平等なのか?
また公平や平等を声高に叫ぶ人の違和感が、この絵によく表れています。

説明はしません、インフォグラフィックですから百聞は一見にしかずです。

 

おそらく最初に作られた、Robert Wood Johnson Foundation が作成したインフォグラフィック「平等(Equality)と公平(Equity)」

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Angus Maguireのextend

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その他のグラフィック

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夏だ!ビールだ!クラフトビールお取り寄せだ!

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夏はやっぱビールうまいっすね。糖質制限してても、たまにはちょいと美味しいおつまみと一緒に少し値段のはるビールでも買って家で飲むとストレスも取れて疲れも取れていいですよ。健康のための糖質制限もいいけど、ストレス溜めたら病気の元凶なんで意味がなし。 暑いんだから楽しく美味しく家のみしましょう。

ジョッキでバカバカ飲むのはさすがに、少し節制して少し飲むならどうせならお取り寄せでも美味しいやつを週末まで我慢して飲みましょー。

 

サンクトガーレン

まずはエールビールにこだわって地ビールをづけている神奈川のサンクトガーレン。エールビールとは、日本で一般的なラガービールとは製法が違いビール酵母を高温で発酵させるため香りやうまみが立ちます。キレやスッキリ感を求めたい人にはラガーかもしれませんが、1度試してみてください。

まずはサンクトガーレンの代表的なビールを試しる、このセットから是非。

ビールのアテはラガーよりも、ワインのアテに合うようなものを探すとけっこう合います。

 

そして次に是非飲んで欲しいのが、同じサンクトガーレンのパイナップルエール。ベルギービールなどでもフルーツのエールはたくさんあります。

ただし、出来上がったビールにフレーバーを付けるので、薄める事になる場合が多いんですね。しかし、このパイナップルエール飲んでびっくりしました。

苦味やビールの風味がちゃんと残ってパイナップルの風味と合体しています。それは、発酵させる麦汁の前の時点でパイナップルを入れて一緒にビールにするからだそうです。夏に取ってもいいです。

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箕面ビールは酒税法が変わりいろいろなところが地ビールを作り出した中でわりと早い段階から作りだしたメーカーです。すべてのビールが無ろ過・非熱処理ビール。

数々のコンテストで受賞している、風味豊かなビールを是非試してみてください。

まずはピルスナー、より苦味が好きな方はW-IPAなどを 

 

 

次はデンマークコペンハーゲンで設立したMikkellerのピルスナービール。ミッケラーは特定の醸造所を持たない「ファントム(幻影)マイクロブルワリー」というものだそうです。ただ、ある意味ビールオタクであり難解なレシピで世界中のビアマニアを驚愕させ続けているそうです。

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アメリカのバラストポイント醸造所が作るペールエール、しっかりした苦味を感じながらもフルーツのフレーバーを感じるアルコール度数5.5%のどしどし飲めちゃうエール。飲み過ぎに注意です。

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湘南ビールはドイツの伝統的な製法で、丹沢山系の伏流水のみを使用。無ろ過・非加熱処理でビール酵母が生きている地ビール。なかなか他では作らないチョコレートポーター なども作っており。こちらの苦さが際立つビールは、キルフェボンみたいなフルーツタルトなどのスイーツと合わせて飲んでみても楽しいです。

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さて、変化球も一つホップだけじゃなく沖縄の地ビールからゴーヤドライはどうよ?苦いのは苦くてもそっちかい!みたいな

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そしてビールをのむには、ちゃんとグラスを買ってくださいね。

最後の一口まで美味しく飲むのに冷えすぎず、ぬるくならないサーモスのタンブラー最高です。サッカー見ながらのクラフトビールに欠かせないアイテムです。

とくにペールエールなどは、ドライと違いキンキンではなくきちんと冷えてるぐらいのほうが香りが立って美味しいので、サーモスのタンブラーで2杯目が美味しいです。

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小中学生の「宿題」は成績向上に効果無しのデマ記事に見る英語教育の重要度

学校の宿題は悪なのか?日本は時代遅れなのか?

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週刊事実報道が掲載したこの記事。内容は米国デューク大学の脳神経学者ハリス・クーパー教授が「小中学生の宿題は効果がなく高校生でも2時間以上かかる宿題は成績を下げるため避けるべきだ」と発表したと週刊事実報道が報じている。

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またこの記事では、それに追随し世界的にも学校の宿題は減少傾向であり、なんとロシアやフランスでは法律で宿題が禁止されている。それに対して日本は旧態依然として今も宿題が学校で出され続け、教育改革が極端に遅れているという論調を展開している。
この記事は「詰め込み教育は良くない」という記者本人の教育批判が前提として書かれているように思われる。そしてハリス・クーパー教授の論文はそれを担保するものとして引用されている。

え?英語の原文読んだら全然違うくね?

ところが、インターネットで大学での研究報告や論文は全て掲載される昨今。英語の原文がネット上に掲載されると英語がわかる人などから「え!?全然意味違うじゃん?」と、まるで戸田奈津子の翻訳バリに間違えてるとの指摘が相次ぎます。

biz-journal.jp

けっこう戸田さんの誤訳は有名で、町山智浩さんとかボロクソに言っていますね。

 

 

 

 

 

で、元ネタであろう該当のハリス・クーパー教授に関する記事はこちら

today.duke.edu

この論文は、1987年から2003年に研究した分析を論文にまとめたものであり。多すぎる宿題は効果に疑問をなげかけていますが、基本的に宿題と成績向上は良い関係であると結論がまったく逆になっています。ましてや、意味がないなんて全然言っていない。

DUKE STUDY: HOMEWORK HELPS STUDENTS SUCCEED IN SCHOOL, AS LONG AS THERE ISN'T TOO MUCH
研究:デューク
宿題は学校での成功を助けます、ただし多すぎなければ。

彼が研究でフォーカスしているのは、どちらかと言うと自発的なものか義務的なものか(やらされているもの)によって効果がどれだけ違うかどうかを研究しているようです。
宿題は時間管理や勉強の習慣を身につけるにはポジティブだとも言っています。

Duke University researchers have reviewed more than 60 research studies on homework between 1987 and 2003 and concluded that homework does have a positive effect on student achievement.

デューク大学の調査チームは、1987年から2003年の60以上の研究を再調査し宿題が学生の成績にプラスの効果をもたらすと結論付けました。

また、どうすれば効果的か?という検証を研究しているのであって「意味がない」などとは全然言っていません。

悪意のもった意訳?誤訳?自分の意見で言いなよ

この記事に関しては、元記事やハリス・クーパー教授の論文を理解する英語力がなかったというよりも、詰め込み教育批判などの自分のイデオロギーの主張のために海外の記事の都合のいい部分だけを引用して切り貼りつなぎ合わせ、自分の記事の信憑性を保管する材料にしようとしたという事でしょう。

その記事の信頼性を有名大学の教授の名を借りて担保しようとした。
という、とても品性のない報道姿勢が見受けられます。
百歩ゆずって、自分と合わない主張でも「このように書いてあるが、自分は違ってこう思うんだ」というのはジャーナリストとしてありだと思います。
しかし、人の意見を曲解し海外での既成事実のように事実をねじまげるのは、その主張が「合っている」「間違っている」以前の問題です。仮にもプロの報道者として良いのでしょうか?ハリス・クーパー教授がいちいち日本語の雑誌の記事などを読んでないだけで、引用に関して許可を取ったとも思えず。この日本語の記事を英訳して読んだら激怒するかもしれません。

 

こういう記事にだまされないためにも、基本的な英語力が必要ではないでしょうか?

この手法は、教育に限らず疑似科学や政治にもよく使われます。まるで、海外ではそれが当然ですよと言わんばかりに利用されます。

このように日本のマスコミは、変な選良意識があるため一般の人は英語なんて読まないとタカをくくっています。そろそろ、そういう時代を終わりにするために英語教育を見直すべきかもしれません。

この記事が世界はこうだよ、日本は遅れてるんじゃないの?という内容を書いていますが、むしろその報道姿勢のほうがガラパゴスで日本は遅れてる事を意味してしまっているのではないでしょうか?

 

転移性乳癌(末期癌)の免疫療法による世界初の「完全な腫瘍の退縮」例の報告

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米国の研究チームは6/4日、転移性の進行癌の乳がんの患者に対して行った「新たな免疫療法アプローチ」で完全な腫瘍の退縮になったとし、腫瘍がない状態を22ヶ月継続していると発表した。

Immune recognition of somatic mutations leading to complete durable regression in metastatic breast cancer | Nature Medicine

 

世界中のがん研究者から期待の声が上がっている。

49才だった患者は化学治療で結果が好転せず、リスクを覚悟で臨床試験に参加。

女性の腫瘍から取り出したリンパ球を調べ、がん細胞に反応するリンパ球の種類を特定。

免疫チェックポイント阻害剤と研究室で再活性化された抗腫瘍リンパ球を体内に戻し「完全な腫瘍の退縮」の結果を出した。

免疫チェックポイント阻害剤とは、有名なオプシーボ(ニボルマブ)などがそうだ。

がん細胞と戦うために免疫力をあげることは効果的だが、免疫力を意図的に上げすぎると健康な細胞も攻撃してしまうために、人間の身体は自然にブレーキをかけるようにできています。バランスをとるわけですね。

このリミッターははずすのは免疫チェックポイント阻害剤です。ヤーボイ、キーロルーダなど相次いで承認され、これらの薬は毒をもって毒を制すに近かったレガシーな抗がん剤とアプローチが違います。

 

 

 

個人に合わせた抗がん治療

世界的にもここまで進行してしまった乳がんで、しかも化学治療でめだった結果が得られなかった症例で「完全な腫瘍の退縮」になったことは前代未聞だそうです。

治療中の人には期待せざるおえない話ですね。

この人の特性や個人の免疫の特性もありますが、この結果が是非多くの人に適用できる手法へと繋がって欲しいですね。

 

少し前にとりあげた、早期に発見するための2つの技術

jinkosky.hatenablog.jp

jinkosky.hatenablog.jp

 

これらによって、早期に発見し、仮に発見されても個人の合わせた治療で癌を完全な退縮できる日が来るといいですね。

 

霊芝に効果があるというのは医学の話でなく、中国ビジネスのロビー活動のたまもの

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霊芝は、マンネンタケ科に属するキノコ(別名:万年茸/マンネンダケ)で漢方薬として主に中国、日本などに分布します。主に中国や台湾で研究されています。
煎じて飲んだり、薬用酒にしたりすることで希少性の高いキノコとして後漢時代から用いられてきたようです。
この霊芝に効果があると主張している人たちは「ベータグルカン」などの多糖成分ややテルペノイドなどを含み有用であると説いています。

有用性に対する報告は限られる、しかも・・・

現代は漢方や各地に信仰がある薬草や物質なども、本当に効果があるのかを医学的に研究することがめずらしくない。癌に対する研究で、本当に効果があるものが見つかれば有益である。
逆に効果がはっきりと確認されないものは、無料ならいざ知らず代替治療として高価に価格で購入するのはおすすめできない。
霊芝に関してはどうだろう。
2005年ニュージーランドのグループが、進行肺癌患者に霊芝から分離した多糖成分を服用させたところ、免疫指標には明確な差はなかったと報告しています。

Effects of water-soluble Ganoderma lucidum polysaccharides on the immune functions of patients with advanced lung cancer. - PubMed - NCBI


2010年京大のグループが前立腺癌患者に鹿角霊芝を摂取させたが抗癌効果は観察されなかったと方向されている。

Medical mushrooms used for biochemical failure after radical treatment for prostate cancer: an open-label study. - PubMed - NCBI


ところが、2006年、2009年、2012年と改善する効果があったという報告がされています。
だが、このいずれも2006年は中国のグループが進行大腸癌患者に霊芝から分離した多糖成分を服用させると、NK細胞活性などが上昇したと報告されています。
2012年も乳がんホルモン療法実施中患者にQOLが改善したと報告されています。
2009年も台湾のグループが化学療法/放射線療法を行っているガン患者のリンパ球数の低下が抑えられたと報告しています。おかしな事に、ポジティブな報告を行っているのは中国と台湾のグループだけなのです。

何故医薬品として認められないのかを、是非冷静に考えて

これは素直に考えて霊芝も含めて漢方などの中華圏のビジネスのロビー活動によって、学術的な報告が行われてると考えるのが素直です。他の国でひとつでもポジティブな報告があがれば理解ですますが、端的にいって医学界では相手にされていない状態です。
東洋医学に神秘は西洋医学では解明できない、というような事を言う人もいますが、漢方で実際にエビデンスが証明されたものは現代の医薬品にマージされています。
だとすると、この現代にゲノム解析をもってしても実証事件でも効果が確認されていないものは、宇宙人と同じでいない証明はできないけど、現在においてはだれも実在を証明できないものです。

 

 

 

不老不死の望んだ皇帝がもたらしたもの

中国料理の美食は、各年代の皇帝が絶対的な権力を持ち不老不死を追求した背景があります。なんとか皇帝に取り入ろうとするものがあとが立たず、料理法だけでなくめずらしい食材、手に入りにくい食材を探し求め献上します。
ツバメの巣やフカヒレ、亀や猿の脳みそなどの料理が生まれた背景でもあります。
ただ食だけでなく、もちろんそれは漢方にも影響があり冬虫夏草や、崖にしか生えないキノコなど様々な珍品を薬にして献上してきたわけです。もちろん今のサプリと同じで珍しいほど尊ばれたわけです。
霊芝もそういった中で生まれて来た一つです。血液の凝固作用はあるようなので、何かの症状には効果があるかもしれませんが、少なくとも現在では癌には効果が証明されていません。
どちらかというと、癌という大きな市場に食い込むために効果を喧伝してると考えるのが普通です。

以前に書いた

jinkosky.hatenablog.jp

は、完全にこういった代替サプリ商品などの広告手法を念頭においた注意喚起なので、これから少しは変わるかもしれませんが、サプリ業界のロビー活動で骨抜きにされ厳しい懲罰がないので、まだ根本的な解決には至らないでしょう。

あのこういう広告でよく見る、適当につくった個人談みたいな感想も明確に問題であると指摘されています。

個人的な感想では、藁にもすがりたい病人にたいして高価なものを売りつけてまで金儲けがしたいか?という品位の問題だと思っている。

アストラゼネカ日本法人、世界初のPARP阻害剤‐再発卵巣癌治療薬「オラパリブ」発売

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アストラゼネカ日本法人が世界初のPARP阻害剤である「リムパーザ錠100mg、同150mg」(一般名:オラパリブ)を発売した。
PARPは、DNA損傷に伴い活性化され、核タンパク質にADP-リボース残基を付加重合する翻訳後修飾反応を行います。PARP-1およびPARP-2は、DNA修復、細胞死および分化制御に関与していると報告されています。
がん抑制遺伝子の一種であるBRCA(breast cancer susceptibility gene)変異細胞にPARP阻害剤が作用した場合、DAN修復機能が作用しないため、細胞死が誘導されると考えられています。
オラパリブは、国内初のポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤で、DNAの相同組み換え修復機構が機能していない癌細胞に対し、特異的に細胞死を誘導する作用機序を持つ。

オラパリブ錠は現在乳がん前立腺がん、膵臓がんを含む一連のがん種において併用治療において検討されています。
現在国内では再発卵巣癌治療薬の適用で発売されています。

再発卵巣がんは根治が困難なことから、延命やQOL の改善を目的とした治療が行われますが、リムパーザはがん細胞に特異的にはたらく分子標的薬であるため、良好な安全性プロファイルを保ちながら、病勢進行や死亡のリスクを下げることが期待されます。また、経口剤のため、注射による疼痛や点滴のために必要な時間的拘束といった患者さんの負担を回避しながら治療することも可能です。

 

 

 

個別化医療(パーソナライズド・メディシン)

オラパリブはがん個別化治療の流れで生まれたもので、近年の急速なゲノムシークエンス技術の進化でがん組織のゲノムDNAを調べ、遺伝子変位などから、その人の遺伝子特性にあった治療薬を提供するべく考えられたものです。
これからは、がんの遺伝子検査を行い遺伝子のプロファイリングをすることで抗がん剤治療の効果を投与する前に判断し確立やQOLを改善するのが重要と考えられています。
たとえば腸の形ひとつとっても指紋や目とおなじように個人認証に使えるくらい1人1人形が違うようです。
当然遺伝子、DNAも1人1人違います。
近年始まったゲノム解析はそのメカニズムを徐々にあけはじめ、一昔前にやってみないとわからない抗がん剤から、確実に癌を詰め将棋のように戦っていく抗がん剤が増えつつあります。
もちろんステージが大きくなるにつれ、完治はまだ難しいですが、進んでいることを実感させます。

オラパリブについて詳細な記事があがっていたので追記します。

oncolo.jp

症状によってか拡大治験に該当して無料で投与できる場合もあるようです。

oncolo.jp