これだけネガティブな情報があるのに、まだアガリクスとかフコダインとか買うの?
癌治療の事を調べていると、頻繁に目にする名前のひとつにアガリクスというきのこがあります。日本名がヒメマツタケといい、1970年代にブラジルの長寿が多い村で食されていたことから、研究されたといいます。
アメリカのレーガン大統領が癌になった時に服用して有名になったものです。今でも、この話を引用している宣伝文句も多く見られます。
また国立癌センターが抗癌作用を持つキノコを研究していたのも事実で、それもいろいろなサプリが宣伝文句に都合のいいところを切り取って使っていますが、実際は認可する薬として効果を証明するに至らなかったため、研究をやめたのが正しい内容で。
医学雑誌などで結果が報告されています。
これに目をつけた代替治療、サプリ、薬品メーカーが様々な錠剤や漢方のほうな製品を出しています。いずれも、保険適用されないのでけっこうな高額です。
まず1970年代から知られていて、この世界中の薬品メーカーが癌に有効な成分を探して当てれば会社が10年拡張できるのに調べていないはずがありません。
つまり、昔からあって現在も承認されていないもののほとんどは調べても効果がなかったわけです。○○酵素とか、陰謀説にすぐつなげる人もいてますが、同じような薬品があるなら可能性もありますが、単なる言い訳とみるほうがストレートです。
アガリクスに関しては悪名高い史輝出版が、健康食品会社とライターでねつ造記事で薬事法違反で逮捕される事件まで起きています。
ただ、その後も薬事法にひっかからない表記で同じような本を出版しているので完全な確信犯ですね。しかも、たくさんの名前を使っています。
史輝出版(=ライブ出版==青山書籍=応微研)にかかわる逮捕&起訴歴
http://cancer.jpn.org/index.cgi/%BB%CB%B5%B1%BD%D0%C8%C7?platform=hootsuite
アガリクスの一部の商品が、増癌剤になってしまったことを異例の報告が厚生労働省より公開されています。
ここで問題にされなかったものも、増癌剤にならなかっただけでもちろん抗癌作用があったと言ってるわけではありません。
厚生労働省:アガリクス(カワリハラタケ)を含む製品に関するQ&A
アガリクス茸の効能を言う人の多くがβーグルカンの含有率が多く、免疫力が改善されると言う主張でする。
まず確認すべき事は、このβーグルカンが免疫力をあげるというのも、そもそも現段階では仮説であると言うことです。
しかも、この主張の中心となった静岡大学の教授のサンプリング数がすくなく現在では他の菌類の比べてβーグルカンが圧倒的に多いということないらしいと言うことがわかっています。
しかも、消化器官からβーグルカンを吸収できるかどうかはまだエビデンスが確立されていないらしい。
そもそもβグルカンのような糖鎖による免疫刺激については、その機構が解明されていないため。口から入ったβグルカンが免疫系とどのように関わるのか、それとも関わらないかを証明する手段がないのが現状だそうです。
つまり新聞の広告欄なんかの宣伝文句のように、それで免疫力が上がることが証明されたのであれば、学会が騒然となる発見だそうです。
ところが、そういう食品を売っている会社がすごい発見をしたというニュースはどこにも出ていません。
そして、なによりβグルカンは、麹菌などからも腸内で発生するため味噌を常食としている日本人はもともと、腸内がβグルカンだらけらしいのです。
お金をもうけるために、相変わらず様々な広告が出てきますが。
こういうネガティブな情報も合わせてみて、お金をかけるかどうかを判断してください。
抗がん剤治療は、命を賭けたギャンブルだ!(NAVERまとめ)赤ペン添削してみた。(2)
抗がん剤治療は、命を賭けたギャンブルだ!(NAVERまとめ)に見る情報の悪意のある意図的な固め方2
抗がん剤で検索すると、けっこう上位に来るこのまとめに突っ込んでみるページの第2弾です。
第1弾はこちら、
http://jinkosky.hatenablog.jp/entry/2016/10/17/135353
※赤字が私の挿入コメントです。
元記事がこちら(NAVERまとめが終了すたので、魚拓をリンクします。)
米国の全がん死亡率
1993年頃から、なだらかに減っているのが見て取れる。
男性と女性別
出典 www.cancerit.jp(出展先なし)
日本のガン死亡率
アメリカに比べて、日本のガン死亡率は上昇し続けている。
アメリカではがんでなくなる人は減少に転じてきていますが、それはがん患者さんに対して統合医療(食事療法・メンタル療法・自然療法など)を行っているからではないかという意見があります。
ただし、日本の場合には急激な高齢化が原因となっているということも言われています。
出典 plaza.rakuten.co.jp(出展先なし)
うん、日本の高齢化による癌患者の増加とアメリカで無保険で医者に行けない人が多い事での数字ですね。高齢をのぞいた数字はまた違います。さらっとまぜてるけど「統合医療(食事療法・メンタル療法・自然療法など)を行っているからではないか」の資料はどこよ?
私の答えは、「抗がん剤は、抗がん剤である一方で、増がん剤になることもある」というのが結論です。
出典 抗がん剤治療の基礎知識|現役医師による!抗がん剤治療相談室
加藤隆佑医師は抗がん剤を実際に処方している医師です。文節の一部を都合良く切り取った典型ですね
アメリカでは、教育のある人ほど代替医療を行っている。
教育のある人ほど、収入のある人ほど、代替医療に行っています。これらのデータは米国民が代替医療を選んだことを意味しています。このアイゼンバーグレポートは全米に衝撃を与えました。
出典 斉藤英治・講演東京・健康能率研究所
なんだ、この超絶怪しい出展先は?このおっさんと医者とどっちを信用するんだ?
アメリカでは前述のHIH-CAMという国家研究機関を中心に、今、代替医療について、徹底的に科学的研究を進めています。たとえば、ハーバード大学やスタンフォード大学、テキサス大学、カルフォルニア大学等の主要大学で、代替医療の研究を進めており、次々と良い結果を出しています。
出典 斉藤英治・講演東京・健康能率研究所
またこのおっさんか?こういう時にすごく気をつけて欲しい事。実は医師免許をもってなくても博士号はとれるんです。こいつは医師免許を持っていません。
しかも日本綜合医学会っつうのは勝手に作ってNPOで、全然医師がかかわってるものじゃないので!
なぜ“寿命を縮める場合でも、日本では”抗がん剤は使われるのか?
日本の医師は、ガイドラインに決められた通りに行うしかない
ほとんどのがんは、各専門学会が治療ガイドラインを作成しており、例えば「ステージ2でリンパ節転移がなければ、抗がん剤治療。使う薬剤は○○」と定められています。ガイドラインから大きく外れた治療は公的保険が利かなかったり、何か問題が起きたときは、医師個人の責任が問われかねません。
出典
医療タブー!なぜ“寿命を縮める”抗がん剤は使われるのか?(2/3) | ビジネスジャーナル
なんか策謀みたいな書き方してるけど、ガイドラインなかったら恐いでしょ。んで、この記事は匿名のA氏の証明できない治療法で治したとかいう見えない実績をもとに書かれていて、ここの書かれているビタミンC治療は効果がないとエビデンスがはっきり出ています。
英語の原文もあるので、この先生の記事を見てください。
http://cancer2ndopinion.blog.fc2.com/blog-entry-4.html
厚生労働省や医局、製薬会社はお金が儲かる
一番喜ぶのは製薬会社です。会社の利益のために、高価な抗がん剤をどんどん使ってほしい。また、厚労省は天下り先として製薬会社が潤っていないと困りますから、抗がん剤を公的保険で認める。
出典
医療タブー!なぜ“寿命を縮める”抗がん剤は使われるのか?(ビジネスジャーナル) - 経済 - livedoor ニュース
現在日本の医療費の40兆円のうち、10兆円が抗がん剤の売上でなり立っているそうです。
先にあげたようにビタミンC治療をあげている時点で、この記事は被保険治療への誘導です。記事に一切の信憑性がありません。
選ぶのは、がん患者となった人
選ぶのは、患者自身
選ぶのは、患者自身
お医者様には、副作用のリスクや直る確率も含めた選択肢を患者さんに話して頂きたいです。そして、抗がん剤を使うことを最終的に決めるのは、がん患者となる人たちではないでしょうか。
現時点でのデータをもとにまとめてありますが、医療の進歩によってここに書かれていることは、今後変わる可能性があります。誤解されないように書いておきますが、命をのばす可能性があるのならば、抗がん剤の開発は活発に行われるべきです。医療の進歩を止めるべきではありません。また、飲まずに死ぬことを待つだけならば飲んで治ることを期待することも一つの選択肢だと思います。
すごくきちんと説明してくれますよ、残酷ですが確立も説明してくれます。選択もさせてくれます。身近の癌患者の治療に立ち会った事ないでしょ?
ただ、抗がん剤の副作用によって死に近づく場合もあるということを認識した上で飲むべきではないでしょうか。がん患者の皆様、ご家族の方々は主治医の先生とよく相談の上、抗がん剤の使用を考えてください。場合によっては、抗がん剤の使用を含めた積極治療をしないという道が見えてくる場合があると思います。
有用性がある新規開発の医薬品に伴う副作用のリスクを,製薬業界,医療界,ないし社会的により広く分担し,その中で被害者保護,被害者救済を図ることも考えられてよいと思われる。
出典
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20130412154718.pdf
平成25年4月12日 第三小法廷判決 イレッサ裁判から引用
より多くの人に、抗がん剤の現状を知っていただきたく、このまとめを作成させていただきました。もう一度書きますが、決して抗がん剤を否定するものではありません。また、必要なときに必要な量を処方されるべきだし、効果が大きく使った方がよい抗がん剤もたくさんあります。
イレッサに関して残念な事があったのは事実ですね。この反省は生かされていると思いますし、事実最後の言葉で効果が大きく使った方がよい抗がん剤もたくさんありますと言っておられます。とくにDNA解析がはじまってからの薬は数年前のものとぜんぜん違います。
がん治療に関するおすすめリンク
以下は、ちょいちょいまともなリンクをまぜてますね。
最後の伝家の宝刀、近藤誠のがん放置治療をすすめています。
私はこの金スマに出た近藤誠ととりあげたTVのほうが、イレッサよりも罪が深いと感じています。
先日やっとNHKで「がん医療 あふれる情報にどう向き合う」が放送されましたね。彼に対する現役医師の警笛がやっとメディアにとりあげられました。
http://blogos.com/article/107902/
これに対し金スマを放送したTBSは命にかかわる事を話題性だけで取り上げた事を猛省して頂いたいです。
夢の癌治療法、光免疫療法は進むのか?!
アメリカ国立衛生研究所(NIH)の主任研究員である小林久隆先生が現在の癌治療の方法とは根本的にアプローチに違う「光免疫療法」を開発したというニュースが今年はじめに駆け巡りました。
これは「近赤外線」というTVのリモコンや赤外線通信などに用いられている無害な光線ががん細胞だけを極めて『選択的』に攻撃し、破壊する治療法で理論的には副作用もなく8〜9割の癌に適用でき、夢のような治療法です。
アメリカのベンチャー企業「アスピリアン・セラピューテクス Aspyrian Therapeutics,Inc.」が実用化を図り、楽天の三木谷浩史社長が筆頭株主で取締役会長に
就任しています。そして3月には日本支社を設立。
順調にいけば、来年には日本でも治験がはじまるかもしれないと言われています。
しかも、この治療法入院も必要なく
転移や再発の癌にも有効で、今までステージ4の生存率は5%〜20%と言われていましたが、寛解の可能性が出てくるという夢のような話です。
またまた、日本の医師がアメリカで、というジレンマがありますがとにかく治験が始まったということは治療法が眉唾でない事なので期待が持てます。
しかも、この近赤外線治療は既存のレーザー技術を応用するのでハードウェアのコストも安く、薬剤なども使わないため維持費も安いため今までの癌治療に比べて安価に運用できるだろうという話です。
日本で承認されれば、国民皆保険や高額療養制度もあるので一回数万円にできて癌治療が飛躍的にコストダウンできるかもしれません。
こうしたゲノム解析や新技術の開発がここ数年はすさまじく、うちは間に合わなかったのが悔やまれます。
ただ免疫が抗原に関しては、まだまだ人の陣地が及ばない分野です。
そこでこういった課題も突きつけられているようです。
光免疫療法への疑問1 万能ながん抗原はあるのか?
光免疫療法への疑問2 T細胞の働きはがん免疫の一
光免疫療法への疑問3 効き過ぎるとかえって危険
それを踏まえても、未来が期待できる話です。
一人でも癌治療で悩める人たちが寛解しますように。
そういった治療が確立されるように祈ります。
日本人医師がアメリカで研究をしなければいけないジレンマ
アメリカでは医療におけるファンド、投資が確立され少しでも見通しのある研究だとかなりのスピード感で投資があつまるようです。
エンジェルと言われる投資家がIT分野からゲノム分野に主戦場を変えるのは当然のように思います。あのYahooですら10年もたなかったのに、新薬を開発すれば国際的に20年近く権利と売上げが確約されるわけです。
研究で成果をあげそうな医師は世界中からアメリカに集まります。そこに、投資があつまり研究にアクセルを踏みます。もちろん研究者は自分の研究を潤沢な予算ですすめたいので、それに呼応します。
たとえばC型肝炎が投薬だけで3ヶ月で95〜100%完治する画期的新薬「ソバルディ」と「ハーボニー」がたった1錠で4万〜5万するのは、そういう理由です。
アメリカで新薬が進むのは、こういった側面も否めません。
別にアメリカ人が優秀というわけでなく、世界中の研究者を集める場所と金が集まるのです。
特筆すべきは、IPS細胞の山中先生はアメリカにいけば、ものすごい額の投資があつまるのに、あえて日本に残り研究する選択肢を選んでいるということです。
アメリカにも一部席を置いてるところもあるようですが、ベースは京都のIPS細胞研究所に置かれています。
山中先生がIPS細胞研究の寄付集めに、いろいろなパーティーに時間を取られていることは日本の国益の損失だというのに。
日本の寄付をする団体や企業は、寄付をするのだから、かの有名な山中先生にうちのパーティーで一言頂きたいなどど了見の狭い事で地球の宝である頭脳の時間を奪うのです。
これに憂いを感じる方は是非、少額でもIPS細胞研究基金にご寄付ください。
ご支援のお願い | iPS細胞研究基金 | 京都大学iPS細胞研究所 CiRA(サイラ)
私の微力ながら協力しています。
是非みなさんも、力添えしてください。
ゲノム解析が始まったこの数年で、前の50年の数倍の速度で医療は進化しています。もちろん、進めばいろいろな問題が出てくる事もあるでしょう。悪徳医師もたまにはいるかもしれません。
ですが、ナチュラルハラスメントするような人は忘れているのかもしれませんが、ほんの100年前まで子供はかなりの確立で生きれなかったし、寿命は60才くらいだったのです。1918年からですから、100年近く前にスペイン風邪で世界で2000万人以上が亡くなったと言われています。
これは今で言えばインフルエンザです。今では会社休まないと〜、まずいな〜くらいの感じですね。
そういう恩恵を当然のように受けておいて、やれ薬がダメだ、厚生労働省の陰謀だと言うのは考えものですよね。現代医療をおおむね、注意を怠らずに信用しましょうよ。
続報:ようやく治験が日本ではじまるようですね。
地球温暖化運動に賛同する前に一読して欲しい本、温暖化は金のなる木?
地球温暖化が世界で話合われ、エコを先進国が謳いオゾン層の破壊を食い止めるためには、二酸化炭素の排出をコントールしないとだめという一般的な認識ができあがっています。
ただ多くの人がかかわり、そこに利益が生まれると途中から話がおかしくなります。
この書籍はERの脚本、ジェラシックパークシリーズの原作、その他多くの映像化、ベストセラー作家であるマイケル・クライトンが書いた書籍です。
医学生であった彼は、フィックションであるストーリーに、裏付けされた知識や客観的な科学的データをその中にちりばめるのが秀逸です。
しかも、その知識がストーリーに必要なもので、いささかもストーリーを進める上でリズムを悪くすることなく語られます。
この本で、彼は今までのエンターテイメントとしての手法を使いながらも、まるで全て匿名で書いたドキュメンタリーのように温暖化ビジネスの事を取り上げます。
恐怖の存在
STATE OF FEAR
マイクル・クライトン
フィクションで、エンターテイメントに仕上げる一方、さまざまなイデオロギーを持った人、さまざまな利益を求める人がかかわり温暖化という運動がいい意味でも、悪い意味でも巨大になっていく様がリアルに描かれています。
名前は違っても、これはグリーンピース的な団体の事だなとか、なんとなくわかります。
本に関係ない実例で言うと、アルゴアが流した地球温暖化の映像、水没するツバル、南極の氷が大きく海に溶けて崩落する映像。繰り返し繰り返し、流すイメージ。
これも今は単なるイメージ映像であったとわかっています。
世界的に水位が上がっていくと言われていましたが、まだベニスは沈んでいません。
また、ツバルだけ水位が上がって日本の港の水位が上がらないわけがありません。
南極のあの崩落はずっと起きていて、最近はじまったものではありません。しかも、最近のNASAの発表では南極の氷が増えているのがわかっています。
http://www.sankei.com/premium/news/151114/prm1511140022-n1.html
ところが、今もこのイメージが世界で1人歩きし、ナチュラルハラスメントと言うそうですが(なんでもハラスメント嫌いなんですが)、そういう温暖化を妄信的に叫ぶ人たちが信じる背景の一部になっています。
「いまに南極や氷河の氷が溶けて、大部分が海に沈んでしまう!」と
もちろん、私はオゾン層破壊や二酸化炭素排出に無条件に賛成するものではありません。
ただ、排出権の取引とかあきらかにおかしいよね?排出を減らすための会議じゃなかったのかよ?
で、その仕組みやお金の動きにいったいどれだけの人がからむの?と思います。
いい事もしようと、お金儲けをしようとする人はもっとも罪深いと思いますけどね。
しかし、彼の本は映画・テレビにかかわらずに、すぐに映像化の話があがるのに、これはまったくないですね。よほど、いろんなとこから横やりが入るんでしょうか?
これが2004年の出版であることがすごいですね。
彼が存命であれば、是非続編を書いてもらいたいものです。
代替医療や民間治療、アーユルヴェーダ、鍼治療にかかる前に読んで欲しい本
この世には、資本主義と共にありとあらゆる代替治療が現れます。
それらの批判や賛同、推薦、罵倒のいろいろな意見がメディアにはあふれている。ブログやソーシャルで個人が意見を配信できるようになった事で、意見の多様化やマイノリティーの意見を表に出せるようになったことも確かです。
しかし不勉強で思慮の浅い意見が巷にあふれる結果となった事も否めません。
メディアが多様化する前は、ある意味限られた人しか考えをメディアに載せることはかなわかったし、良い意味でも悪い意味でも見識の深いスペシャリストしか、その立場にはつけなかった。
ただメディアに広告がある以上に、完全にフラットなメディアは存在せず。現代においては大きなスポンサーとなる代替治療に関する報道は意図的にフィルターがかかっていることは否めません。
ただ、個人になると盲信的に賛同したり、感情的に批判したりして、これもまたその内容に違和感を覚えたり、諸手をあげて賛同できないものも多いです。
この私的論評のあふれている今こそ、見識のある冷静な人の客観的な論評が読みたいものです。
そこで、この書籍を読んで欲しい。
BBCのサイエンスジャーナリストとしていろいろなドキュメンタリーを手がけ、フェルマーの最終定理やビックバンに関する書籍を執筆。そのどれもが、難しい事もこんなに簡単に楽しく文章にできる人がいるのだと感動する書籍です。
本書は2013年に出版された、代替治療に関する本で、間違った医療の歴史から現代の鍼やホメオパシー、カイロなどの治療を客観的に冷静に検証し、その結果をレポートします。彼が科学寄りでは?と言う人もいるかもしれませんが、その治療の効果の検証方法は極めて冷静で倫理的な手法です。
その検証方法も記述してあり、もし各治療の従事者たちがこれを批判するのであれば、反証を倫理的かつ第三者が見ても評価できる客観的な方法で証明する必要があるでしょう。
今はネットで検索すれば様々な情報を得れるという人がいます。
だからこそ、なかったときより余計に基礎の知識が必要です。
行動成長が興る国では、ネズミ講が必ず一定の期間出現するそうです。これだけ、ネットで情報が得れるにもかかわらずです。
検索でいろいろな情報を得る前に、自分の幹となる部分の知識をある程度得ないまま情報の海に飛び込むのは危険です。
この手の本にありがちな、専門用語の記述が延々と続き途中でモチベーションが続かないということもありません。
文章の区切りも良く、普通の人が面白く読むように文章が構成されています。
是非、代替治療にかかる前に一読を
残念っ!今までのウコンのドリンクやサプリがまったく意味がなかった事が証明されてしまったっぽい。
またまた癌予防に希望が持てるニュースが配信されました。
カレーの香辛料ターメリックとしても知られる「ウコン」の成分を利用し、がんの進行を大きく抑えることにマウスの実験で成功したとする研究結果を、京都大のチームがまとめた。
「ウコン」抗がん剤として開発が期待―京都大 | ANK東京がんセンター
という、この記事。
ウコンはコストも安く、これで予防の役立つのであればとてもいい事ですね。
これから臨床試験を開始するということで動向を見守りたいです。
でも・・・
気をつけて!ウコンなら、何でもいいわけじゃないから!
おそらく、この記事やニュースにやおらウコンを扱うサプリメーカーは色めきダチ、商機と見てさまざまにこの記事を利用してウコンを接種しよう!うちのサプリで、と呼びかける事でしょう。
そして、だいたいがこの記事の後半に書かれている、今までの経口摂取では
“ただ、有効成分の大半が排せつされるため血液中の濃度が高まらず、効果があまり出ないという課題があった。”
の部分を割愛して引用するでしょう。
書かれているように、今までの経口摂取、つまり飲んだり食べたりしてもほとんど排泄されてしまいその効果はぜんぜん発揮されていなかったという事です。
この部分だけを割愛してしまえば、ものすごいウコンの推薦記事になってしまいます。
なんだったらカレー業界も参戦しますね。
逆に言うと、これまで市販していたウコンのサプリにはほぼ効果がなかった事を発表している事になる、すごい逆風の記事なんですけどね本当は。
この研究チームは、排せつされにくいクルクミンの化合物を合成したものを臨床しているわけで、ウコンの粉やサプリではぜんぜんありません。
なにより、今回評価されてるのは、有効成分の血中濃度を従来の約1000倍に高めることに成功した技術でウコンを飲むだけやカレーを食っているということではありません。
で、発表から数日で大手新聞の記事が早々となくなり、あやしい代替治療が好きなTVも全然取り上げない。
今のマスコミの大クライアントだからね〜、サプリやドリンクを作ってところは意味がないなんてエビデンス出されたらたまったもんじゃないよね〜
長年食されてきて、安全性も高く副作用などもないウコンを加工して抗がん剤にできれば、とても希望が持てることです。
是非是非実現して欲しいものですね。
オムツメーカーのCMが日本と海外の子育てへの考え方を反映する
オムツメーカーのmoony(ムーニー)が子育ての奮闘するママの日常を描いた動画を展開している。
植村花菜の歌が映像にシンクロした歌詞で展開する動画は、母であることのよろこびと子育ての葛藤、そして孤独感を描いている。
【2016年】【賛否両論】「はじめて子育てするママへ贈る歌。 」【炎上】
ただ、これは映像の雰囲気、挿入の歌と映像のシンクロ、アコースティックな歌の雰囲気といい完全に2016年のパンパースの動画を意識(パクリ?)したものだと思う。
同じ業界なのでオマージュではなく、私はパクりだと思う。
内容を見てみると決定的に違うところは、パンパースのCMは葛藤や苦しみがテーマでないのと、子育てに色んな人が関わってくる。街の男性が助けるシーンなども描かれている。男性が子供をあやすシーンもある。街の人のやさしい目も描かれている。
それに対して日本のムーニーのCMは、ほぼ母ひとりが子供と1対1で向き合う日々が綴られる。
日本の子育てについて「母だけに背負わせすぎで、もっと社会がサポートしないとダメだ」というのを端的にイメージでも表してしまったCMですね。
ただ社会が全部問題かというと、両親などとの同居をきらう個人主義なんだから当然大変さも自分で全部向き合う部分も出てくるのも事実です。
余計な干渉がイヤで同居をきらうなら、助けて欲しいときだけ助けて欲しいというのは都合のいい話で、そんなにしんどければ同居もひとつの方法ですよね。
ただ、ベビーカーを押している人への目や、泣いている子供への反応はもっと暖かくなって欲しいですね。自分だって子供の時はギャーギャー泣いてたんだから。
このCMの視点で違和感を感じるのは、作り手のオヤジの目線です。
メーカーの偉い人、CM制作、代理店の偉い人、広告を作る世界はオヤジのオンパレードで、これで女性の共感をねらって作ってるけど。ここに出てるのは男性?いやオヤジが思う「えらいお母さん」であって、女性が思うリアルな幸せ像からずれてるように気がします。
これ見て女性が思うのは「イヤ、だんなちょっと助けろよ!」って思う人が多いらしく。お母さんえらいよね!のメッセージが完全にオヤジ目線な気がするらしいんです。
なに1人で頑張るの偉い風にしてるわけ?っという。
この感性の欠如が2つの動画の違いにすごく現れている気がします。
これはおそらく意識なく、自然とそうなったんだと思うので、余計問題が根深い気がするんですよね。
もう植村花菜のセレクトなんて、ある意味ドンピシャだよね。